AIだと名乗る義務が、EUで8月2日から始まった

公開日: 2026-09-15 / 対象: 自社のサイトや資料でAIを使っている、または使おうとしている中小企業の経営者・管理部門

2026年8月2日、EUでAI Actの透明性規則の適用と執行が始まった。人と話しているように見えるAIは、人ではないと伝える必要がある。AIが作った・変えた画像や音声には、機械が読める印が要る。日本の会社に届くかどうかは適用範囲の条文次第で、この記事では確かめていない。

8月2日に、2つのことが同時に始まった

欧州委員会が2026年7月31日に出した発表です。2026年8月2日から、欧州委員会のAI Officeと各国の当局がAI Actの執行を始めました。同じ日に、透明性の規則の適用も始まっています。

執行が始まったということは、義務が新しくできたという話とは別です。規則の一部は2025年8月2日から既に適用されていました。今回変わったのは、それを当局が実際に取り締まれるようになった、という点です。

AI Act Service Desk のFAQには、AI Officeが科せる制裁として「fines of up to 3% of global annual turnover」(全世界の年間売上高の最大3%)と書かれています。金額そのものは書かれていません。

透明性の規則が求めているのは、3つ

発表ページの書き方に沿って並べると、こうです。1つ目、チャットボットなど人とやり取りするAIは、利用者に「人ではなくAIを相手にしている」と伝えること。2つ目、ディープフェイク——AIが作ったり変えたりした画像・動画・音声には、その旨を表示すること。3つ目、AIが生成・改変したコンテンツには、機械が読める印を付けること。

3つ目が、いちばん手間のかかるところです。人が見て分かる表示ではなく、機械が読める形の印なので、画像を書き出すときや配信するときの仕組みに入っていないと後から付けられません。

どの範囲の「certain AI systems」が対象なのかは、この発表ページには書かれていません。FAQには「the AI agent is intended to interact with natural persons or generate content」なら第50条の透明性規則が2026年8月2日から適用される、とあります。条文そのものは開いていないので、ここから先は断定しません。

日本の会社に関係があるかは、この記事では確かめていない

AI Actの適用範囲は第2条に書かれています。この記事では開いていません。ですから「EUに拠点が無ければ関係ない」とも「EUの利用者がいれば届く」とも書きません。

確かめずに書けることは、ここまでです。EU向けに何かを出しているなら、条文を自分で開くか、詳しい人に1回聞くのが早い。

それとは別に、確かめなくても言えることがあります。自社のサイトで応答しているのがAIかどうかを、いま画面に書いているか。これは規制の話の前に、読む人に対して正直かどうかの話です。

なぜこの話を、日本の中小企業向けに書くのか

AIの規制は、いまEUが先に動いています。EUで決まったことが、そのまま日本に来るわけではありません。ただ、何を問題だと考えているかは先に分かります。今回でいえば「AIが相手だと分かること」「AIが作ったものだと分かること」の2つです。

この2つは、規制されているかどうかに関係なく、AIを業務に入れるときに決めておくことでもあります。どこまでをAIに任せ、どこで人が確かめるかを切り分けるとき、対外的に何をAIだと名乗るかは同じ線の上にあります。

根拠

表示のないものは、開いて読んだものです。

次の行動

同じ方に向けて、もう1本あります

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